独りで幸せな日々

【第2回】朝の読書で頭に入らないのは「頭が悪いから」ではありません。

内向型カズアカ

私は今まで数多くの転職を繰り返してきました。40代後半で心身とも崩壊し失業を機に自分の生き方と働き方を見つめ直しました。その後、派遣社員となり、50代後半でアトピー悪化と網膜剥離の緊急手術となり強制終了。今後は、自分の価値観(自分軸)を優先して生きていくことを決意しました。

おはようございます、
丁寧に淹れた温かいコーヒーを
ゆっくりと口に運びながら、
外の澄んだ景色を眺めているカズアカです!

まず、大きく息を吸って、
肩の力をふっと抜いてみてください。

胸にそっと手を当ててみると、
トクトクと静かに脈打つ鼓動が
感じられるはずです。

息をしているだけで、私たちは
この世界の完璧な循環の一部なんですよね。

日常の思考のノイズを一度手放して、
リラックスして読んでみてください。

さて。

前回から、
「無理せず勝手に成果が出る! 新しい朝活」と題して、
全4回のシリーズ形式でお送りしています。

第1回目の記事では、
多くの真面目な人が朝活で挫折してしまう
本当の理由についてお話ししました。

覚えていますでしょうか?

朝活が続かないのは、
あなたの意志の弱さや怠惰のせいではなく、
生まれ持った遺伝的要因(クロノタイプ)が
約半分を決定づけているという科学的事実でした。

体内時計と社会の時間のズレである
「社会的時差ぼけ」と戦いながら、
これまで毎日会社や生活を支えてきたこと自体が、
奇跡的な努力だったんです。

もしまだ前回の記事を読んでいない場合は、
ぜひバックナンバーも読んでみてくださいね。

では、無理に早起きして
世間の言うとおりの朝活をする必要が
あるのでしょうか?

世界的な朝活の名著『5AMクラブ』の著者、
ロビン・シャーマは、モーニングルーティンとして
次の3つを強くすすめています。

1つ目は「勉強」、
2つ目は「運動」、
3つ目は「手帳術(ジャーナリング)」です。

今回はその1つ目である、
朝活の定番中の定番「朝の勉強」について、
最新の研究をもとに常識をひっくり返していきます。

この内容を知れば、
「朝に本を読んでも全然頭に入らない理由」と、
記憶にしっかり残る「本当の勉強法」が
はっきりと分かります。

「朝から勉強に集中できない自分はダメな人間だ」と
自分を責めていた人ほど、
心がすっと軽くなるはずです。

ぜひ最後まで、ゆっくりと読んでみてください。

さて、早速ですが、
朝活の定番である「朝の勉強」について
切り込んでいきましょう。

世間の一般常識では、よくこう言われますよね。

「朝いちばんの脳は、
前日の疲労やストレスが睡眠でリセットされている。
だから、新しい情報を一番受け取りやすいゴールデンタイムだ」と。

でも、はっきり言います。

これ、完全に古いんです。

あなたは、こんな苦い経験はありませんか?

朝の静かな時間に、気合を入れて本を読もうと決めた。
目覚ましを止めて、机に向かってページをめくる。

でも、読み終わって本を閉じた瞬間、
「あれ……? 今、何が書いてあったっけ……?」
と、内容をほとんど覚えていない。

そして、こう自分を責めてしまうわけです。

「自分は頭が悪いから、学んでも身につかないんだ」
「なんて集中力のないダメな人間なんだろう」と。

その自己嫌悪、今からきれいにひっくり返します。

実はこれも、あなたのせいではありません。

起きた直後の脳は、専門用語で
「睡眠慣性(Sleep inertia)」と呼ばれる状態にあります。

(ご参考:Sleep inertia: current insights
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC6710480/ )

これは簡単に言うと、
「体は起きていても、脳はまだ完全には目覚めていない状態」のことです。

そして衝撃的なのは、
起きた直後の脳のパフォーマンスは、
1日の中で「ぶっちぎりで低い」という科学的事実なんです。

世の中の朝活の専門家たちは、
「朝が一番頭が冴える時間です!」とキラキラ語ります。

もちろん、その人自身が極端な朝型なら、
その通りなのかもしれません。

ただ、起きてすぐの時間帯というのは、
ほとんどの人にとって
「1日で最もぼーっとしていて、頭が働かない時間」なんです。

これが、あなたが朝に本を読んでも
頭に入りにくかった最大の理由の一つです。

脳がまだ、夢の中に半分浸かっていただけなんですね(笑)。

寝ぼけている脳に、新しい本の内容が入らないのは、
生物として当たり前の現象です。

しかも問題は、それだけではありません。

「勉強のやり方そのもの」が
間違っているケースが非常に多いのです。

たとえば、多くの真面目な人は、
朝に勉強するとき、本を読んだり音声を聞いたりしますよね。

これって、勉強法として効果が高いと思いますか?

実は、「読む」「聞く」というインプット型の勉強法は、
記憶の定着という点において、
恐ろしく効率が悪い方法なんです。

「えっ、読むのが勉強じゃないの?」
と驚かれるかもしれません。

結論から言うと、人間の脳は、
情報を受け取る(受動的に読む)だけでは
ほとんど記憶に定着しません。

人間の脳は、
「頭の中から情報を思い出そうとするとき」にこそ、
神経回路が強く結びつき、記憶が強固になるのです。

これを認知心理学では
「検索学習(Retrieval-Based Learning)」と呼びます。

頭の中の引き出しから、情報を検索して引っ張り出す。
この「えーっと、何だっけ?」と引っ張り出す作業そのものが、
脳の記憶を強く刻み込んでいくのです。

その確固たる論拠となるのが、
パデュー大学などによる有名な研究です。

(ご参考:Retrieval-Based Learning: A Decade of Progress
https://files.eric.ed.gov/fulltext/ED599273.pdf )

実験では、学生たちを2つのグループに分けました。

グループAは、教材を何度も繰り返し読み返すだけ。
グループBは、一度読んだら本を閉じ、「思い出すテスト」を行う。

その後、両者の記憶の定着度をテストしたところ、
思い出すテストを行ったグループBのほうが、
はるかに多くの知識を長く記憶していたのです。

つまり、ただページをめくって読むだけの勉強法は、
記憶を残すという意味では、
極めて効率が悪い方法だったということです。

ちなみに、多くの人が大好きな
「大事なところにマーカーで線を引く」という勉強。

あれも、実はほとんど意味がありません。

蛍光ペンで線を引くと、
ものすごく勉強したような「充実感」が得られますよね。

でも、ケント州立大学の研究チームが
さまざまな学習法を徹底的に分析した論文によれば、
「テキストに線を引く勉強」は、
最も効果が低い勉強法のワーストにランクインしていました。

(ご参考:Improving Students’ Learning With Effective Learning Techniques: Promising Directions From Cognitive and Educational Psychology
https://journals.sagepub.com/doi/10.1177/1529100612453266 )

つまり、こういうことです。

あなたがこれまで、朝に本を読んでも身につかなかったのは、
当然の結果だったんです。

なぜなら、
「最も効果が低い勉強法(ただ読む・線を引く)」を、
「1日の中で最も脳が働いていない最悪の時間(起きた直後の睡眠慣性)」に
一生懸命やっていたからです。

掛け算で言えば、「0 × 0」をやっていたようなものです。
それで成果が出るはずがありませんよね。

あなたが学んでも変われなかったのは、
頭が悪かったからでも、意志が弱かったからでもありません。

単に、世間の非効率なやり方を
純粋に信じ込まされていただけなんです。

では、一体どうすればいいのでしょうか?

もしあなたが、朝の時間を有効に使って勉強したいなら、
おすすめは、たった1つだけです。

あなたが朝型であれ、夜型であれ、
「朝に新しい本を開く」のを、今すぐやめてください。

朝は、インプットする時間ではなく、
「思い出す時間」にするのです。

やり方はとてもシンプルです。

朝起きて、少し頭が落ち着いてきたら、
「昨日学んだことを、1つだけ思い出してみる」。

これだけです。

人間の脳は、私たちが眠っている間に、
昼間インプットした情報を整理整頓して定着させます。

その整理された記憶を、
翌朝に「検索(思い出す)」して引っ張り出す。

このワンアクションを挟むだけで、
記憶の定着率は劇的に跳ね上がります。

「夜に新しいことを学び、朝はそれを1つだけ思い出す」

たったこれだけのルールに変えるだけで、
学んだ知識がみるみる自分の血肉になっていきます。

今回の内容を、3つのポイントにまとめますね。

1. 起きた直後の脳は「睡眠慣性」で、1日の中で最もぼんやりしている
2. ただ「読むだけ」「聞くだけ」「線を引くだけ」では、記憶は定着しない
3. 脳から情報を引っ張り出す「思い出す(検索学習)」こそが、最強の勉強法である

いかがでしょうか。

あなたがこれまで朝の勉強で成果が出なかったとしても、
自分を責める必要は1ミリもありません。

今日から、やり方を変えればいいだけです。

明日からは、朝起きて無理に新しい本を開くのではなく、
「昨日読んだあの本の、1番大事なポイントは何だったかな?」と、
温かい飲み物でも飲みながら1つだけ思い出してみてください。

それだけで、あなたの朝の時間の価値は、
何倍にも跳ね上がりますよ。

「無理せず勝手に成果が出る! 新しい朝活」の
第2回目は以上です。

次回は、朝活の定番その2である
「運動」についてお届けします。

実は、運動に関しても、
「朝にやるのが一番体にいい」という世間の常識は、
必ずしもすべての人に当てはまるわけではありません。

特にあなたが夜型なら、次回のメールを読むことで、
「朝から運動できない罪悪感」から完全に解放され、
無理なく一番健康的に体を動かすタイミングが分かります。

ぜひ、楽しみにしていてくださいね。

あなたのペースで、大丈夫です。

焦らず、自分を責めず、
自分に合った心地よいリズムを大切にしていきましょう。

それでは今日もハッピーナイスで!

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